こんにちは。歯科衛生士の清家です。
汗ばむ季節になりましたね!みなさん、炭酸飲料やスポーツドリンク、レモン、黒酢、梅干し、ワインなどをよく口にされていませんか?
これらはすべて「酸性」の飲み物・食べ物で、実は歯にとっては注意が必要なんです。
「むし歯はないのに歯がしみる」「前歯がすり減ってきた気がする」…
そんな方は、“酸蝕症(さんしょくしょう) “かもしれません。
酸蝕症とは、酸によって歯の表面(エナメル質)が少しずつ溶けてしまう状態のこと。
むし歯と違って自覚症状が少なく、気づいたときにはかなり進行していることもあります。
今回は、そんな酸蝕症について、写真付きでわかりやすく解説していきます。
身近な飲食習慣が原因になることも多いので、ぜひ一度チェックしてみてください!
酸蝕症とは
酸蝕症とは、食べ物や飲み物、胃酸などの「酸」によって歯の表面(エナメル質)が溶けてしまう現象です。むし歯のように細菌が原因ではないため、気づきにくく、気づいたときにはかなり進行していることもあります。
[症例写真①:酸蝕症 初期]
→ 前歯の表面が光沢を失い、透明感が増している。まだ痛みなどの症状はないが、エナメル質が溶け始めている状態。
酸蝕症の主な原因
よく見られる症状
- 歯がしみる(知覚過敏)
- 歯の先が丸くなる、薄くなる
- 歯が黄色っぽく見える
- 噛む面が平らになる
[症例写真②:酸蝕症中等度]
→前歯の先端が丸くなり、象牙質が露出して黄ばみが見られる。表面のざらつきも確認できる。
酸蝕症を進行させないために
1.酸性飲料を頻繁に摂らない
2. ストローを使って飲む(歯に触れにくくする)
3.酸性の食べ物や飲み物をとった後はすぐに歯磨きせず、30分程時間あける
4. フッ素配合の歯みがき粉を使用する
5. 唾液の分泌を促す(よく噛む・ガムを活用)
酸症が進行すると
酸蝕が進むと、エナメル質の下の象牙質まで溶け、歯が大きく欠けたり、神経に近づいて痛みが出ることもあります。
[症例写真③:酸症重度]
→奥歯の咬合面(噛む面)が大きくすり減り、凹んだ状態。前歯も全体的に短くなり、歯の形が変わってしまっている。
まとめ
酸蝕症は健康によさそうな飲食物や、毎日の生活習慣の中に潜んでいます。
進行すれば、詰め物・被せ物・知覚過敏・歯の変形など、治療が必要になることもあります。
自覚症状がない場合でも、定期的な検診で早期発見することが大切です。
気になる方はぜひ当院でご相談ください!
武蔵小杉の歯医者|武蔵小杉グレイス歯科・矯正歯科
日付: 2025年7月17日 カテゴリ:ブログ and tagged 酸蝕症とは