こんにちは。歯科衛生士の柴崎です。
今回は当院でも行っているサホライド処置についてご紹介します!
サホライドってどんな薬?
サホライドとは製品名で、含まれる成分は「フッ化ジアンミン銀」といいます。
主成分の働きは次のとおりです。
銀イオン :むし歯菌の殺菌、増殖を抑える
フッ素 :歯を強くし、再石灰化を促す
アンモニア:薬剤を安定させる成分
初期むし歯や二次むし歯の進行を抑え、さらに知覚過敏の症状にも有効です。
むし歯の部分に塗ることで、削らずに処置できることが最大の特徴です。
どんなケースに使われる?
・小さなお子様のむし歯
・歯医者が苦手で治療が難しい場合
・根面にできたむし歯(高齢者に多い)
に効果を発揮します!
サホライドのメリット
サホライドの最大のメリットは歯を削らずにむし歯の進行を抑制できることです!
フッ素濃度はどれくらいかというと…
一般的な歯磨剤に含まれるフッ素濃度は、
500~1,450ppm
歯医者で塗布できるフッ素濃度は、
9,000ppm
サホライドのフッ素濃度は、
約55,000ppm
と、フッ素の濃度がとても高いんです!!
歯を清掃、乾燥させて塗るだけですので、歯を削らずに短時間で処置が終わるのもメリットです!
また、知覚過敏の症状を和らげる効果もあります。
サホライドのデメリット
デメリットは、むし歯部分が黒く変色することです。(銀が歯質と反応するため)
⚫︎処置前

⚫︎処置後

黒くなるのは効果の証拠ですが、よりむし歯のように見えてしまうかもしれません。
そのため、主に生え変わりのある乳歯のむし歯治療に使用されますが、高齢者に多い根面にできたむし歯にも適用可能です。
しかし、すべてのむし歯に使用できるわけではなく、痛みがあったり大きなむし歯には不向きな場合があります。
サホライド塗布後に大切なこと
サホライドはむし歯の進行を抑える薬です。
完全に治すわけではないので、
徹底した歯磨き
フッ素塗布
定期検診
を続けることで効果を発揮します。
ご自宅でのケアがとても重要です!
まとめ
サホライドは、
削らずに、痛みの少ないむし歯処置
ができる信頼性の高い薬です。
「黒くなる」というデメリットはありますが、
小さなお子様や処置に不安のある方の歯を守る選択肢として、近年改めて注目されています。
気になる症状がありましたら、いつでもご相談ください。
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